ホタルが光る時は、灯ったり消えたりと信号を送っているように光ります。
その間隔が東日本と西日本では違うと聞きました。
どうしてなのでしょうか。
光り方の違い
ホタルの光り方は気温によって差が出てきます。
気温が高いと光る時の間隔が短くなって2秒に1回程度になり、15度前後の薄寒い気温になると、4秒に1回程度になります。
地域差、というのも存在します。
関東では4秒に1回。
肌寒い気温と同じ回数ですね。
関西では2秒に1回。
これは15度前後の気温でもそうなのでしょうか。
気になるところです。
この違いですが、なぜそうなるのかは分かっていません。
ただ、他の地域のホタルを放しても、コミュニケーションがうまくいかず繁殖ができないということがあるようです。
ホタルの方言という所でしょうか。
なぜ光るんだろう
ホタルの光は熱を持たない発光です。
化学的な発光で、長い間、光としては理想的なものとされてきました。
現在ではダイオード発光など熱を完全に持たないわけではありませんが、熱をもたない光源として利用できるものが開発されています。
ホタルの光は化学発光です。
ルシフェラーゼという発光酵素とルシフェリンという発光物質が、酸化反応によって発光します。
その化学反応は光を熱として放出するのではなく、光として使っているため熱くはなりません。
それと、驚いたことにホタルの生涯のすべてが光っています。
卵の時も、幼虫の時も、蛹の時も光っています。
なぜか、という説はいろいろありますが、これもはっきりは分かっていません。
まずあの美しい光の乱舞。
これは繁殖のためですが、そのための光であれば、幼虫が光る理由はありませんね。
もう一つは外敵を驚かせるため。
光ることでびっくりさせて追い払う目的です。
最後に毒を持っているように見せかけるため。
実際にホタルはまずいようで、光っているものはまずいという認識を持たせるようにしているという説。
ホタルを擬態して、光ることで身を守る昆虫もいるようです。
まとめ
光る事は目立つことなのにどうしてそんな危ない生態があるのかな、と思っていたのですが、『攻撃は最大の防御』となるかならずかは分かりませんが、ホタルは目立つことで身を守っていたのですね。
そういえば、孔雀もあんなに立派な尾羽根を持っていては大変だろうと考えていたのですが、あの尾羽根が敵を追い払う役目もあるとは、自然は人間界とは違うんだなと思った次第です。
また光る回数などでコミュニケーションをとっているらしいことも。
ホタル観賞をすることがあれば、この奥深さにもっと感動することでしょう。