ホタルはきれいな水がないと生息できないというイメージから幼虫は水中の中で育つものと思われがちですが、殆どの種類の蛍の幼虫は陸上で育ちます。
では、どの種類のホタルの幼虫が水中で育つのでしょうか?
調べてみました。
ホタルの幼虫
世界で約2000種、日本国内では約45種類生息しているホタルは陸と水面の境などに生えたフカフカした湿った苔に産卵し、産卵後30日程度で楕円形の卵を破り幼虫が誕生します。
孵化した幼虫は、陸上で育つホタルと水中で育つホタルに別れます。
水中で育つホタルの種類
数十種類いるなかで水中で育つホタルは数少なく、代表的な蛍の幼虫はゲンジホタルとヘイケボタルです。
また、それぞれが育つ水質環境は全く異なります。
ゲンジホタルは、本州の南部に生息し水質に非常に敏感で水流のある綺麗な川でしか生息できません。
一方ヘイケボタルは、北海道の南部の沼や水田に生息し、綺麗な水が流れていなくても大丈夫です。
水中では何を食べる?
ゲンジホタルは巻貝のカワニナを好み、これ以外のエサは食べません。
ヘイケボタルは巻貝なら何でも食べます。
主にタニシやモノアラガイ、カワニナを食べていますが、巻貝が生息していない場所でも発見されることがあります。
理由は、ヘイケボタルはミミズの亡骸などの昆虫類も食べるとされているからです。
幼虫はどれくらいの期間水中にいるの?
ゲンジホタルとヘイケボタルが生息する環境はそれぞれ違います。
夏に孵化したゲンジホタルの幼虫は、翌年春に成虫になるまで約9ヶ月を水中で過ごします。
その間6回も脱皮して成虫になります。
水温15度~20度が適温で30度以上になると亡くなることもあり、逆に0度近くでも生きています。
ヘイケボタルは蛍の中でも一番幼虫期間が長く、10ヶ月も水中で過ごします。
その間に4回の脱皮をし、水温20度が快適温度で活発に動き、10度以下になると休眠、14度~16度の水温では光ります。
まとめ
ホタルの幼虫は綺麗な水質が欠かせないと思っていましたが、ヘイケボタルのように沼などでも生息できるタフなホタルもいます。
とはいえ、綺麗に光っているホタルを見れる場所が少なくなっているのも事実です。
日本の風物詩をなくさないようにしたいものですね。