ホタルは日光を必要とせず涼しい場所を好みます。
ですので通常ホタルを飼育する際は、室温が暑くなりすぎないように日陰で飼うとホタルも快適に過ごせます。
では、ホタルの幼虫が生活するための水温はどれくらいの温度に設定すればいいのでしょうか?
ホタルの飼育に適した水温
ホタルは種類にもよりますが、幼虫期間に5〜6回脱皮を繰り返します。
脱皮の回数や生まれてから何日くらいで脱皮するのかなどの日数は決まっていますが、水温によってはずれることもあります。
また、幼虫は誕生時は2mm程度ですが脱皮を繰り返すと最終的には25mmまで大きくなります。
では、水温が変わるとどういった変化が起こるのでしょうか?
また、飼育に適した水温はどれくらいなのでしょうか?
水温により脱皮スピードが異なる
前橋工科大学建設工学科の梅津研究室で行われた実験データでは、生まれたばかりのヘイケボタルの幼虫をそれぞれ100匹ずつ4種類の温度で飼育した場合、各温度での脱皮スピードが異なることが発見されました。
20度、24度、28度、32度でそれぞれエアレーションや餌の量は同じ条件で育てた場合、生まれてから8日目で一番早く脱皮を発見できたのは28度、二番目に9日目の24度で、後の20度と32度の水温では13日目と孵化後約2週間もかかっています。
脱皮をするということは、それだけ活発に動き成長しているということです。
さらに、32度では脱皮前に亡くなっている数が多く発見され、100匹中18匹のみ生存していた事が確認されています。
水温の違いにより生存率が違う
さらに、成長スピードに加え生存率もそれぞれ異なります。
20度では8割、24度では9割、28度では9割未満、32度では3割の生存が確認できることから、20度〜28度が適温と考えられます。
ちなみに、40度を超えると痙攣しすぐに動きが止まってしまいます。
また、0度の氷が張る前の水温でもホタルの幼虫は生きながらえることができます。
冬を迎える際には幼虫ホタルは、数回の脱皮を終えて体も少し大きくなっているので耐えることができるのでしょう。
ですが、動きは活発ではありません。
まとめ
ホタルの致命傷は温度が上昇することだとわかります。
北海道などの寒い地域でもホタルは観測できますので、北海道での自然界の水温は大体20度程度のため生息できているのでしょう。
飼育する際は24度前後が適していると言えるでしょう。