数十種類いる国内のホタルの中でも光るホタルは限られており、ヒメボタルはその数少ない貴重な光るホタルですがゲンジボタルやヘイケボタルほどの知名度はありません。
また、幼虫は水中ではなく陸上で生息します。
さらに生息地域により体の大きさも様々で東日本では大きめのサイズ、西日本では小さめのサイズのヒメボタルが分布しています。
では、ヒメボタルはどんな場所に生息しているのでしょうか?
ヒメボタルが生息する条件
ヒメボタルは人が誰も踏み入れようとしない明かりが少ない森の中で観ることができます。
黄金色に点滅する光り方をして、森の中のダイヤモンドダストのようにキラキラ輝いています。
生息環境が多様すぎる
ヒメホタルの生態は謎が多く、暗い場所に多く見られるかと思えば、名古屋城のお堀など人通りやビルが立ち並び明るい場所に生息していたり、田舎の民家の庭で観察できたりと多様な環境で生息しています。
基本的には竹林や杉林、雑木林、河川敷などで20cmの下草がある所や草丈が1m程度ある場所で湿気の多いところに分布しています。
また、平地で発見したと思えば高い山地でも観測ができ、地域にもよりますが観測された中で一番高い標高は1000mを超え、低い標高では150mとかなり幅広いです。
なぜ湿気の多いところを好む?
一番の理由は餌が要因です。
ヒメボタルの幼虫が食べる巻貝のベッコウマイマイやオカチョウジガイは、乾いていると岩などにへばりついて動かず殻だけが表に出ています。
これらの巻貝は雨が降ったりする活発に動き、その動いている最中には身が殻の外に出ている状態ですので幼虫が食べやすくなります。
しかし餌についても謎が多く、巻貝が全く生息していない場所でもヒメホタルを観察することができる場所もあります。
これはミミズなどの昆虫類も食べているからです。
ヒメボタルの生活適温
成虫のヒメホタルがピカピカ光り飛んでいる姿を観測できるのは、場所にもよりますが5月中旬〜7月上旬ごろで気温が20度程度ということからヒメホタルが活発に動ける気温は大体20度前後になります。
名古屋では5月上旬ごろ、東京都奥多摩市では7月初旬、青森では7月上旬に発光し飛び回っているヒメホタルを見ることができます。
幼虫は落ち葉があると快適
幼虫は広葉樹の葉などの落ち葉があると快適に過ごせます。
また、土の中や落ち葉を絡めて蛹になります。
まとめ
ヒメボタルは生息している地域によりその生態系は様々でまだまだ謎が多いホタルです。
そのため、採取したとしても育てるのに一苦労しそうです。
飼育する際は、発見した場所に出来るだけ近い環境を作ってあげましょう。