ホタルは虫なのに光っていて綺麗ですよね。
鑑賞するだけでも、素晴らしいものだと思いますが、せっかくですから、その光を何かに利用できないかな!?
実際利用されているのかな!?と思い調べてみました!
ホタルが発光している理由
ホタルはお尻を発光させることで、自分の居場所を知らせたり、メスに求愛をしたりします。
オスは飛び回って光ってメスに求愛します。
メスは、草や木の葉にじっと止まって小さな光を出しています。
光り方には、プロポーズのための光、刺激されたときの光、敵を驚かせるための光の3種類あると言われています。
発光するホタルは、ゲンジホタルとヘイケボタルです。
ゲンジホタルは、卵~成虫まで一生を通して光ります。
ホタルのお尻のあたりに、発光器というものがあります。(オスには二つ、メスには一つあります)
その中には、「ルシフェリン」という発光する物質と、発光を助ける「ルシフェラーゼ」という酵素があります。
この二つの物質と体の中の酵素が反応して光るのです。
電気による光源と比較すると効率が非常に高く、熱をほとんど出しません。
このため、冷光と呼ばれています。
ホタルの光は何かに利用できるのか?
ホタルが光る仕組みは、酵素反応であることがわかっています。
ルシフェラーゼという酵素がATP(アデノシン三リン酸)の存在下でルシフェリンと反応する時に発光します。
この仕組を利用すればATPを高感度に測定できます。
ATPは生体内のエネルギー貯蔵庫の役割を果たしていて、すべての生物はATPを持っています。
目に見えない微生物もATPを持っていることから、微生物に含まれるATPをホタルのルシフェラーゼで検出することにより、微生物の数を測定することができます。
以前はホタルから検出していたルシフェラーゼでしたが、1980年代からルシフェラーゼの研究に取り組み、遺伝子組み換えによるルシフェラーゼの大量生産に成功しています。
これによりホタルを犠牲にしてルシフェラーゼを抽出することはなくなったようです。
まとめ
生き物であるホタルの光る仕組みが何かに利用できたりというのは、すごい化学の力だなと思います。
「ルシフェラーゼ」のことは理解できたでしょうか?
こういう事を知っていると少し賢くなったような気になりますね。